「憲法記念日に憲法を考える」南出喜久治弁護士からメッセージをいただきました

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《メッセージ》
立憲主義といふもの 令和5年4月30日

 憲法学会会員、弁護士  南出喜久治

 立憲主義といふ憲法学上の概念は、あいまいで明確なものがありません。しかし、その国語的解釈からしても、少なくとも、憲法に基づいて政治を行ふといふ意味において共通してゐる筈です。
 安倍内閣の下で平成27年に成立した、いはゆる平和安全法制関連2法については、特別委員会の総審査時間は、衆議院が116時間30分、参議院が100時間8分の合計216時間38分も費やされたにもかかはらず、この法案の成立後においても、これは立憲主義違反であり、廃止すべきであると野党は強く主張しました。しかし、その前提となつてゐる自衛隊が違憲であり、自衛隊の存在は憲法違反であり立憲主義に違反するといふ主張を完全に封印したまま、平和安全法制関連2法だけを立憲主義に違反するといふ偏頗な主張が展開されてきました。
 しかし、もし、これが立憲主義違反であれば、占領下でGHQ草案を翻訳する作業を行つただけで、一度も国民投票を行はず、帝國憲法の改正案の是非を問ふ衆議院の解散総選挙も行はずに成立したとする日本国憲法と詐称する占領憲法は、凄まじい意味での立憲主義違反のはずですが、これまでほとんどの政党はこのことを指摘しませんでした。ただ、皮肉なことに、日本共産党だけがそのことを指摘して帝國憲法の改正に反対しましたが、いまはその見る影もなく、占領憲法を二段階革命論の手段として容認し、完全に変節してゐる始末です。
 また、メディアが行つてきた憲法に関するアンケートでも、日本国憲法は立憲主義に違反してゐると思ひますか、とか、占領憲法が憲法として有効と思ひますか、といふ質問項目を一切設けずに、占領憲法が憲法として有効であることを大前提として、改正する必要があるか否かといふ誤つた世論誘導と洗脳が続いてゐます。
 つまり、立憲主義といふ言葉は、我田引水のためにダブルスタンタードにより洗脳用語として用ゐられてゐるのです。
 国際情勢が急変してゐる状況のなかで、この岩盤的な呪縛から解放されなければ、我が国は将来を切り拓くことはできないのです。

《推薦図書》

「占領憲法の正体 ~日本人が幸福になれない悲劇は降伏憲法にあり~ 」

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《プロフィール》

南出喜久治(みなみで・きくぢ)→
弁護士/税理士/憲法学会会員/國體護持塾長
昭和25年京都市生まれ。京都市立堀川高校卒業

《参考リンク》

▼占領憲法 日本国憲法 無効宣言(2006年)
  弁護士 南出喜久治(インタビューアー渡辺昇一)
https://www.youtube.com/watch?v=BuEAjngxWVY
https://www.youtube.com/watch?v=FmaZp8ljpaM

▼とようけTV 2022年9月 秋のお彼岸ライブ動画(冒頭30分)
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▼メッセージ「反ワクチンのわが闘争史」南出喜久治
https://jphma.org/congress/message/341/

▼第4回日本の農業と食シンポジウム講演(2015年)動画
籾米備蓄による国内の食糧自給などによる自立再生論
https://www.youtube.com/watch?v=OymF8wPbmyA